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社長ブログ
BlogATD人材開発国際会議2017参加速報2日目「オープニングセッション・基調講演1」
ATD2017人材開発国際会議は、プレイベントから2日とセッションと展示会4日間で6日間のイベントです。
本日は、メインのイベントである基調講演がありました。
【オープニングプレゼンテーション:トニービンガム】
毎年、ATDのCEOであるトニービンガムのプレゼンテーションから開始します。世界最大級の人材開発の大会なので、ここで発せられるメッセージはATDが提唱する潮流だと思います。
今年のメッセージは、テーマが「マイクロラーニング」でした。世界にはZ世代がすでに20億人になり、米国では2020年に50%の労働力が40才以下になるというデータがあります。ミレニアル世代というキーワードが、今回の大会でも至るところで出てきます。ミレニアル世代は、常にネットに繋がり、仕事も生活も検索エンジンで情報や知識を共有して学んでいます。このような背景から、マイクロラーニングは重要度を増しているというプレゼンテーションでした。
マイクロラーニングとは、バイトサイズと呼ばれる、1〜5分程度の情報を動画を中心として、ネットで学ぶ仕組みです。この仕組みが、学習のモティベーションを高め、現代の仕事環境の中での学習ニーズに合致しており、学習効果が高いため活用してゆこうというメッセージでした.
現地では、この基調講演については賛否両論があります。
「トニーは、すでに3年前からこの主張をしており、なぜまたこのテーマなのか?」
という意見や
「非常に現実的で、これから多くの企業で活用されるべきだ!」
という両論です。
確かに、基調講演で発するメッセージとしては、他にもテーマがありそうですが、数年の流れと、現状から考えてみると次ようにも考えられます。
マイクロラーニングの考え方は、3〜4年前にこのATDで出された時、エビングハウスの忘却曲線を例に出し、得られた知識を忘れないようにするためには、情報を細分化して教えることが効果的という議論がありました。スマホやタブレットの普及が進む中、モバイルの活用が、学習環境に効果的だという議論も広がりました。
そこで、バイトサイズの学習コンテンツの事例が出てきたのが昨年ぐらいからでしたが、実際には効果が明確なものや、単なる既存のeラーニングとの違いがあまり明確では無かったようです。
今回、IBMや造船企業他、事例が出ましたが、実装段階で成果もでているようです。
EXPO会場では、400以上もの展示がありますが、バーチャルクラスに関する商品が昨年とは違い、既存のeラーニング事業者でかなりの企業が扱い始めていました。
トニーのメッセージには、賛否両論ありますが、マイクロラーニングは革新的と思われたコンセプトが、この1年で通常のWEBベースの教育で当たり前の作り方になる勢いです。
【基調講演:キャップテン・マーク&スコット・ケリー】
マーク&スコット・ケリーは、日本ではあまり馴染みに無いスピーカーですが、米国では国民的なヒーローです。二人は一卵性の双子の兄弟で、元米国海軍のファイター、テスト・パイロットで元NASA宇宙飛行士です。
彼らのキャリア・実績は、宇宙飛行士としても素晴らしいですが、双子の兄弟として同じくらい似通っているだけでなく、それぞれの一人の人間としての素晴らしい生き方に多くの人々が感銘や勇気をもらっているのだと思います。
この基調講演では、ケリー兄弟が彼らのチームワークやリーダーシップについての見方を形作った経験や教訓、またどのようにして困難に立ち向かい乗り越えたのか、そして変化に適応するために彼らが個人的に実践している戦略をストーリーテリングで紹介していました。
ニュージャージーの一般的な家庭に生まれた二人の父親は警察官でした。これも米国では一般的な秘書やウェイトレスの仕事をしていた母親が、まだ二人が幼いころ父親と同じ警察官を目指します。当時は男性の仕事だった警察官ですが、兄弟の母親は見事に難関のテストに合格し、米国初の女性警察官になります。その時のエピソードからゴールを持つ事、諦めないことの重要性に気づきます。
二人のスピーチは、お決まりのパワーポイントは一切使わず、二人の掛け合いのようなスピーチでした。
NASAの双子に関する研究やスコットの宇宙滞在から、戦闘における飛行と悲劇への対応、兄弟だけが明かす面白いストーリーまで、ケリー兄弟の視点や教訓は素晴らしものがあります。反面、このようなストーリーテリングは、背景・環境の異なる我々日本人からすると、内容のリアリティが伝わりにくいのか、これも賛否両論がでた講演でした。
しかし、このような国民的ヒーローを今回のようなATDカンファレンスの中で、招聘しワークとライフを語ることの意義はあるのだと思います。
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