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社長ブログ
Blog整理された「人材開発戦略」が、 なぜ実行できないのか?
米国に本部を置く組織開発・人材開発の非営利組織ATDが、人材開発のフレームワーク「Integrated Talent Management(人材開発ひし形モデル)」を提唱したのは、十数年前のことでした。
私はこれを人事や経営が実務で活用できないかと検討し、実践できる人材開発戦略のフレームとして、業種・業態を問わず各社の戦略構築を支援してきました。
最も重視しているのは、人材開発の戦略・戦術・施策だけではありません。経営方針や事業計画との連動と、戦略を実行する目的となるアウトカムです。
戦略は完成する。それでも、進まない
マネジメントや人事のみなさまからは、納得し合意を得られる戦略が可視化できると、評価をいただいてきました。しかし、何回も協議して戦略が完成したあと、実行を支援する段階になると、なかなか計画どおりに進まない。その経験を何度かしてきました。
戦略の立案から実行までが計画どおりに進まないのは、人材開発に限った話ではありません。優先順位の違い、周辺環境の変化、基本方針のすり合わせ。さまざまな戦略で、これらが原因になります。
二つの部門は、違う時間軸を見ていた
ある大手企業で、人材開発部門と経営企画部門が一緒に人材戦略を構築したとき、このフレームの課題に気づきました。
人材開発部門は、人材教育やキャリア開発、評価のあり方などを課題としています。中長期的な視点で、組織開発を推進するための課題や改善案を提言します。
一方、経営に近い経営企画部門は、経営レベルの人材不足や、重点施策であるグローバル人材・デジタル人材の不足を重点課題としています。そのため、配置登用や経営レベル人材の即戦力化といった中短期の施策を優先した戦略構築を期待します。
部門
部門
中期だけ
同じ会議に座っていても、見ている時間の幅が違う。だから協議が戦術論になりやすいのです。
結果として、8つの戦略をより具体的な施策・戦術に落とし込むための戦略策定になっていきます。そしてその施策の優先順位や、何のための施策なのかが、担当者ごとの視座・視野・視点の違いによってずれたまま、実行段階の障害になっていました。
足りなかったのは、施策ではありませんでした。
このフレームには「人材開発の基本方針やポリシー」が不足していた。私たちはそう考えました。
8つの施策の前に、決めておく5つのこと
この企業では、8つの施策を決める前提として、5つの方針を整理しました。
ニーズ分析
マネジメントやキーパーソンから、事業の現状と、事業戦略を遂行するための人材開発ニーズを、インタビューやアンケートで引き出す。
人材ポートフォリオ
近未来のポートフォリオを描き、現状とのギャップを定量的に把握する。
ターゲット人材
人材ポートフォリオを達成していくために、優先すべき人材群を特定する。
人材要件
ターゲット人材からあるべき人材像を明らかにし、能力・態度・思考の要件を可視化する。
アウトカム
ターゲット人材を支援する施策が目指すゴールと、組織的な影響を明確にする。
この5項目が合意できれば、人材開発戦略の8つの施策がより現実的なものになります。優先すべき施策も合意しやすくなり、実行につながります。
5項目を整理したあと
すべての施策を実行するのではなく、集中すべきターゲット人材にリソースをかけています。
この企業は現在も、3年計画で人材開発戦略を毎年ローリング(都度、向こう3年の計画に見直し)しながら運用しています。
全部はやらない、と決められるか
戦略が実行に移らないとき、私たちはつい施策の設計を疑います。しかし止まる原因は、たいてい施策の手前にあります。誰を優先するのか。何をもって成果とするのか。そこが揃っていなければ、どれだけ丁寧に8つを整理しても、担当者ごとに別のものを見たまま進むことになります。
逆に言えば、前提さえ揃えば「今回はここに集中する」と決められます。実行できる戦略とは、そういう戦略のことだと考えています。
人材開発戦略の構築・実行のご相談
8つの施策の整理だけでなく、その前提となる5項目を経営と人事で揃えるところから支援しています。3年計画のローリング運用まで、伴走しています。まずは現在の戦略と、進まない箇所をお聞かせいただくところからご相談いただけます。
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