もともとは建築家志望が大学受験の結果として「情報処理工学部1期生」となったのがITとの出会い。黎明期に最先端の教育を受け就職先は困らなかったが、実家のある群馬で入社した会社が性に合わず、「起業しちゃえ!」と会社を起こしたとのこと。
サラリーマン時代、何ヶ月もねじまわしの仕事をした際、「1番のねじまわしになろう!としてなった」とのエピソードは、そのころから「ただものではなかった」六本木氏の片鱗が見え隠れしていました。
②「従業員を大切にする経営」とは?
ITの仕事は3K。「きつい、きびしい、きりがない、もしくは帰れない」。子供は4人。最後の双子がお腹にできたとき、それまで現場の先頭にたってきた技術者としての自分から、「経営」に専念を決心。
「従業員を大切にする経営」をめざします。しかし言うは易し、行うは難し。IT技術者が安心して働けるようにするにはどうしたら?に苦心の日々でした。したことは「家で母親が太陽になるように、社長が会社の中で太陽になることをしよう」と、自ら一人一人に声をかけ続けること。「がんばれ」ではなく「共感」、「励ます」より「嬉しい」を言葉に出し、毎朝「おっはよー」と笑顔で言う。すると自然に社員が笑顔になる、そういうことを日々一つ一つていねいに実践してこられたとのことです。
③経験談に感動……
辛い時期があった。そんなとき「絶対に弱音を吐かない。悪口を言わない。自分が我慢をして、社員を守る」とふんばった。ほんとうに辛くて逃げそうになると、子どもたちが引き止めてくれた。「ママは絶対くじけない」それがエネルギーになったとのこと。「母親として大切にしていることは?」子供の思いを尊重し、子供が自分で責任をとるようにすること。「美容と健康の秘訣は?」毎日の洗顔・美容液、そして滝に打たれる。滝行によりぶれる自分を認めることができ、軸を据える。等々。六本木氏から繰り出される珠玉の言葉の一つ一つに、参加者一同が心を震わせ、時に笑い時に泣き、そして驚きと感動をもって会場がひとつになった、そんなひとときでした。