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2019.05.21

ATD人材開発国際会議2019参加速報⑤「ブロックチェーンと人事・人材開発」

ATD2019

ワシントンDCで4日間開催されているATD-ICEで「レジリエンス」「ブロックチェーン」「フィードバック」というキーワードが印象に残ったという報告を昨日行いました。
今回は「ブロックチェーン(BC)」についてのセッションと振り返りから得た気づきを報告します。

 

BCというと、多くの方がビットコインの事と思うようです。今年のセッションでも数は少ないですが、BCの話題があがっています。
そこでは、プレゼンターが「ビットコインの話ではありません!」と断ってから話し始めるのが、グローバルでも共通認識だということがわかりました。

 

ATD-ICEでこのテーマを取り上げるのは、当然人事、人材開発でこの技術に大きな可能性があるからです。
BCはその特徴から考えると、活用できるアイディアが湧きそうです。

 

この技術がビットコインを始めとして、注目される理由は、ネット上の取引が、デジタル情報としてタイムスタンプが残り、
変更できず、入力した個人がいつでも自分自身で情報を取り出したり加えることができるデジタル台帳だからです。
少しわかりにくいので、卒業書を例にします。
学校の学校歴などが詐称されることがありますが、BCを活用すると個人情報の信頼性を高めることができます。
例えば、大学が卒業を認めると、個人と大学との間に卒業証書発行という一つの取引として、BC上でタイムスタンプが記録されます。
この情報は、たとえ大学のコンピュータがなくなっても、記録は永遠に残ります。BC上の取引は、世界中のネットワークを用いてデータを管理しているためです。
従って、BCには「信頼がある」「コストが安い」「個人に所有権があり」ます。MITはすでにBC上で卒業証書を発行しているそうです。

 

BitDegreeと言われるソフトを使うとBCを使いネット上で価値のある通貨も発行できます。
このように、テクノロジーの進化に伴って生まれた新たな技術を人事や人材開発は、他の業種業界に比べると活用が遅れていることが現状です。
AI、VR・AR、チャットボットなどと同じように今後のBC活用もやっと議論が始まりました。
一方、これらの革新的技術はATD-ICEで取り上げられていないだけかもしれません。
かつて、テクノロジーのイベントには、ベンチャー企業が革新的な技術を発表して注目された時代がありました。近年、このような出展や発表は減っているようです。理由は簡単で、このようなイベントは半年前から1年くらい前から企画されることが多いですが、このような技術を持っている企業に取っては、このタイミングでは遅く、むしろネット上で拡散したほうが効率的だからとも言われます。

BCを始め、すでに人事・人材開発においても革新的な技術によって、破壊的な変化が起こることも時間の問題かもしれません。あるいは、相変わらず、3〜5年くらい遅れて変化するのでしょうか?

 

【ATD-ICE 2019参加速報】
・ATD人材開発国際会議2019参加速報①「ATD と日本の活動について」

・ATD人材開発国際会議2019参加速報②「ATD-ICE2019の注目セッション!」

・ATD人材開発国際会議2019参加速報③「欧米企業と日本企業の課題が顕在化する時差」

・ATD人材開発国際会議2019参加速報④「リーダーとしてのレジリエンス」

 

株式会社人財ラボ代表取締役社長
ATD International Member Network JAPAN 理事
下山博志