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2018.05.09

ATD人材開発国際会議2018参加速報「リーダーシップ開発で特に気になるテーマ」

今回は、リーダーシップをテーマにしたセッションの数が、他のカテゴリーと比べて最も多くなりました。
デジタル化や多様化など内外の環境変化にどのようにリーダーシップを発揮するのか、リーダーシップ開発やリーダーのあり方に関するテーマは、例年多くのセッションで取り上げられています。

 

グローバルビレッジ

 

その中で、今年は
『対立(コンフリクト)』
『心理的安全(サイコロジカル・セーフティ)』
『サイコパス的リーダー』
などへの対応に関するキーワードがこれまで以上によく出てきているように思います。

 

リーダーを取り巻く環境として、いかなる組織でもテクノロジーの進化や政治や経済のグローバルレベルでの急速な変化の影響を受け、ビジネスもそれ以上に変革が求められています。昨年までVUCAの時代と言っていたバズワードはほとんど聞かれない状況です。
一方で、チェンジからトランスフォーメーションとなり、全く異なる状況が常に起こってもおかしくないとリーダーは考えておかなくてはならないと言われます。
このようなビジネス環境の変化の中、リーダーは常に早い変革と意志決定を求められています。しかし、昔からリーダーとしてそれは当然であり、いかなる状況にも打ち勝つリーダー像を期待されてきました。

 

このような社会構造の中で、リーダーにはさらに強いストレスがかかり、リーダーばかりか社会全体がストレスフルな社会構造となっていて、これもサイコパス的リーダーを生み出している一因かもしれません。ここで言うところのサイコパス的リーダーとは、人のためらうことを平気で言う、意思決定が早い、自分に従わせるエネルギーが強いなど、サイコパス的要素を持っているという文脈で使われています。そのため、政治や企業、社会生活の中まで様々な場所で対立的な出来事が増えています。

 

Googleの行なった2015年のアリストテレスという調査結果も良く出てくる事例ですが、リーダーが心理的安全を図れる環境をどのように作り出すのかが、今年も取り上げられています。また、自分の考えと異なる時、何が何でも自分に従わせるというような強権を持つリーダーが、世界レベルで存在し、そのようなリーダーをサイコパス的なリーダーと言って、その対応などがいくつかのセッションででました。
基調講演のバラク・オバマ氏が「自分と異なる価値観の人に対して、対立ではなくより良い変化のために、勇気と責任を持って「You」では無く「We」として向き合わなければならない」と話した時、会場から絶賛の拍手をもらっていたことが象徴的でした。暗に現職の米国大統領のことを言っていると思うのは私だけは無かったはずです。

 

リーダーシップ開発には、伝統的な手法として360度評価やメンタリング、コーチングと言った手法が様々行われてきました。しかし、このような手法が未だ長期的に成果が見えないため、次から次へと新たな手法が出てきていることも事実です。近年は、上司と部下、同僚との関係性において、どのような脳内ホルモンが影響し、人の成長へ影響してゆくのか、エビデンスも出てきています。これらの更に科学的なアプローチへ着目してゆきたいと思います。