Blog社長ブログ

2016.10.31

女性の活躍・未・推進リスク

「紅一点じゃ、足りない」のキーワードをご存知でしょうか?これは、内閣府男女共同参画局が毎年発表している女性の活躍を推進するキャッチフレーズです。13年前から毎年新しい標語が発表されていいますが、おそらくあまり知られていないと思います。しかし、「女性活用」「女性活用支援」「女性の管理職比率促進」など、もっと女性が活躍できる社会にしようという流れは、確実に行政、企業、学校などあらゆる組織で重点施策になってきました。このような潮流について経営者を始め、マネジメントチームや、そもそも女性が少ない組織の男性の本音はどこにあるのでしょうか?

 

多くの組織で女性が、男性に比べ指導的な立場にいる率は少ないのが現実ですが、決して今に始まったわけではなく、何年も前から言われていることです。そして一部の組織を除いて、現状は決して活躍できるように大きな変化があったわけではありません。しかし、これからは女性が活躍できない組織はリスクを抱えることになりそうです!つまり、女性の活躍・未・推進リスクになります。

 

そもそも、政府が女性活用に本格的に着手し始めたのは、色々は見方がありますが、一つの始まりとして2009年にポイントがあります。この年、課長相当職の女性比が、国際平均の11.9%に対し、日本は6.9%という調査結果が出ました。これを受けて、国連女子差別撤廃委員会が日本に対し、具体的な女性比率の目標を定め施策を進めるようポジティブアクション促進を勧告しました。そして、2012年自民党は「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上とする」という政党公約を掲げました。そして、2013年4月安部首相の成長戦略のスピーチで、「待機児童解消加速化プラン」「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」「子育て後の再就職・企業支援」の3つを打ち出しました。

 

さらに、同年6月に政府は日本再興戦略の中で、3年間の育児休業や短時間勤務推進、待機児童解消や、参議院選挙公約で女性活躍の支援を掲げるなど、続々と施策が打ち出されています。このように、政治の力によって、強力な女性活用支援が進められています。これは、日本だけのことではなく、米国もニュージーランド、スウェーデン、ノルウェーなどに比べ、女性の活躍ができているわけではなく、オバマ政権になりポジティブアクションを強力に進めています。世界経済に大きな影響力がある、FRBに史上初の女性議長として、ジャネット・イエレン氏を就任させたのはその象徴とも考えられます。勿論、政治の世界だけが盛り上がっているわけではありません。

 

「なでしこ銘柄」という株の銘柄があります。これは2012年から経済産業省が東京証券取引所と共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を選定し、なでしこ銘柄として発表するようになりました。これらの銘柄は、他の銘柄と比べ、株式評価においても優れていることが認められています。これは、安倍政権が「成長戦略の中核」とする「女性活躍推進」の取組の一つです。「女性活躍推進」に優れた上場企業を「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することを通じて、そうした企業への投資を促進し、各社の取組を加速化していくことを狙いとしています。また、女性活躍を推進する企業のすそ野を広げるという点で、経済産業省が昨年度より進めている「ダイバーシティ経営企業100選」との相乗効果が期待されています。

 

このような、政府の動き、グローバルの流れ、株主の影響など、女性の活躍を推進する動きは、企業環境をとりまく、ある種の外圧のようなものです。つまり、女性の活躍推進は社会全体の潮流であり、この流れに逆らうわけには行かないと考えるべきです。そして、この流れに仮に逆らえば、もしかするとその企業はリスクを負う可能性があります。そのリスクとは次の3つが考えられます。
1. 株価の差別化
2. ブランドの差別化
3. 採用の差別化

 

なでしこ銘柄のように、株価としても評価指標が発表され、女性の活躍ができているかどうかが株価で評価されるようになりました。同業や業界単位では、最も女性の活躍を行っていることをアピールする企業も現れるはずです。そのため、ブランド価値として競合と差別化されることにもなるかもしれません。また、採用市場では女性から対象企業として注目されることになり、推進が出来ていない企業は差別化されることになります。このように、外圧による女性の活躍推進の大潮流により、男性中心の社会構造は明らかに変わりつつあり、これに乗れない企業は益々リスクを追う事になると思います。