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2016.05.27

ATD人材開発国際会議2016参加速報「脳科学的に見るラーニング・テクノロジー」

テクノロジーの進化は、学習環境にも大きなイノベーションをおこしています。ATDではラーニング・テクノロジーというテーマで、モバイルやタブレットの進化やソーシャル・ネットワークの台頭により学習環境でも活用に関する事例や研究がいくつも発表されます。
ここで感じることは、かつての、eラーニング、モバイルラーニング、タブレットラーニングというキーワードを単体で使うことは無くなり、今年はマイクロラーニング、ビットサイズ、バーチャルラーニング、というような、テクノロジーを効果的に使いこなすキーワードが多く聞かれたということです。

 

以前より、ネットでの学習は、20〜30分以内が適切な時間というような説がありました。これは、受講者アンケートの結果から集中できる時間という説でもありました。しかし、今ではニューロサイエンスの見地からも20分を過ぎると脳は情報を判断できなくなるというデータから、この説が有力視されるようになりました。
さらに、Rapid Learning Institute CEOのステファン・マイヤーは、マイクロラーニング(切片学習)と称し、複数の概念を一度に学ぶより、シングルコンセプト(一つの概念)だけを4〜7分程度のコンテンツに分けて(バイトサイズ)学ぶ仕組みを提唱しています。そして、このやり方が記憶残存率が高まることを実証しています。

 

近年、動画を始めとしてネット上に数々存在する、多数のコンテンツがある環境になり、我々は情報をより多く、より短時間で知ろうとする社会インフラに慣れてきました。そのような環境になり、よりシンプルで、より短いコンテンツに移行するのだと思います。
また、今年は完全にネット上だけで行うリーダーシップ開発の事例がありました。グローバルレベルで顧客情報管理を行う、Pitney Bowesは、20週に渡り、シニアリーダーを対象にした完全バーチャル化したリーダーシップ開発の成功事例です。

 

この開発にあたっては、社内の開発チームとリーダーシップ開発のCCLが、協力して一般の汎用品のweb会議システムやSNSを統合させたプログラムがあります。
通常、このレベルのプログラムは数日間の集合研修でディスカッションや発表を行うものが多いと思います。この事例では、毎週1〜2時間程度で、ビデオ学習と、web会議を行うwebex、SNS機能のヤマ−などで参加者同時がリアルに近い状況で学ぶ仕組みです。

 

プログラム構築のポイントは、
1. 参加者同士がコミュニケーションを取れる仕組み
2. ITリテラシーに関するテクニカルサポート
3. 忙しいリーダーに負荷を少なくする時間管理
などです。

 

外部のプログラムと連携させた、プラットフォームを構築して忙しいシニアリーダーに無理なく効果的な学びの環境を構築しています。このようにweb上で統合的に学ぶプラットフォームをバーチャルラーニングプラットフォームといいます。
今後、web会議や、SNS、検索エンジンなどインターネット環境が、ますますリアルな場に近づく現在では、間違いなくこのような学習環境の整備が必要となります。